兵頭舞は中学時代、周りからひどいイジメを受けていた。だが彼女は決して涙を見せず、イジメに屈することもなかった。そして中学を卒業し、自分で自分の責任がとれる年齢になったと自覚した舞は、固い決意を胸に秘めて立ち上がる。その決意とは、今は瓦解してしまった亡き父の組・関東兵頭組を再興させることだ。同じ頃、哲と呼ばれる酔いどれが街をふらついていた。彼はかつて関東兵頭組を背負う凄腕の極道だったが、今ではすっかり落ちぶれて、誰にも相手にされなくなっていた。そんな哲と、舞は久しぶりに再会する(第1話)。関東兵頭組がやっと持つことができた縄張りは、警察までも見放した無法地帯“特区”。暴漢に襲われ、意識不明の重体で入院していた哲也を病室に訪れた舞は、彼が目覚めるまでに特区をまともな縄張りにすることを誓う。だが、そんな舞の前に、やはり特区を自分の縄張りにしようと狙う風見章が現れた! 街の不良共を率い“組織”を作り上げた風見は、利害のぶつかる舞たちにある提案を…(第29話)。